
ここでは足の痛みの原因となる病気、バージャー病について詳しく説明していきます。
聞いたことのある人の方が珍しいかもしれませんが、バージャー病という病気は足の痛みを引き起こす病気です。アメリカ人の医師である「Leo Buerger」という人が最初に報告をしたことから名付けられた病気で、最悪の場合は足の切断も有り得る怖い病気でもあります。
足の痛みの原因となるバージャー病とはどんな病気なのでしょうか?
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【バージャー病とは】
バージャー病とは、手足の末梢動脈の内膜が炎症を起こして動脈が閉塞してしまい、血流が滞ってしまう病気です。正式には閉塞性血栓血管炎(TAO)とも呼ばれます。大半が男性に見られ、20〜40代の比較的若い世代の方に発症することが多いのも特徴です。【バージャー病の原因】
バージャー病の原因は残念ながらはっきりとは分かっていませんが、発症者の大半が喫煙歴があることから喫煙が深く関係していると考えられています。また、最近では歯周病菌が関連している可能性も考えられています。【バージャー病の症状】
バージャー病の症状としては、手足の末梢動脈の炎症による血行不良によって指先の冷感やしびれ、蒼白化(血行不良部位が白く青ざめる)、間欠性跛行(長時間歩くと足が痛くなり、しばらく休憩すると治まる)などが認められます。血行不良が重くなると安静時にも足の痛みが生じ、潰瘍が出来たり場合によっては壊死を起こすこともあります。また手足の静脈にも炎症を起こし、静脈に沿ってあちこちに発赤や腫れ、痛みを来たすこともあります。
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【バージャー病の治療】
バージャー病の治療としては、まず第一に禁煙を始めることです。この病気には喫煙が深く関係している事が分かっているので、治療していく中でタバコを吸うことは絶対禁止となります。その上で手足を常に清潔に保ち、冬の寒い時期には特に冷えないよう保温に努めます。マッサージや適度な運動によって血行を改善しながら、靴擦れなどで傷を付けないようにも注意します。同時に、血管拡張剤や血小板凝縮抑制剤などの薬を用いた薬物療法も行います。重症例に対しては血行再建手術(血管バイパス形成術)や交換神経節ブロック手術などが行われます。最近では遺伝子治療や細胞移植治療などの新しい治療法も研究されてきています。
治療を進めても効果が乏しく患部の壊死が進行してしまうと、最悪の場合は指趾の切断も必要となってしまいます。
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