外反母趾
ここでは足の痛みの中でも足首や足指、足裏などの痛みの原因となる外反母趾について詳しく説明していきます。

女性の場合、夏場は特に足元のおしゃれに気を使うものです。ファッション性の高いミュールやパンプスなど、足先が細く尖った形状の靴を履く機会も多くなりがちです。しかしその代償として、足が痛いというトラブルを抱える方も少なくありません。そして、その原因の一つとして外反母趾が挙げられます。
足首や足指、足裏の痛みの原因となる外反母趾について詳しく説明していきましょう。


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【外反母趾とは】

外反母趾とは、足の親指が小指の方に向けて曲がった状態を言います。正常な足の親指は体の正面にほぼ真っ直ぐに向いていますが、外反母趾の場合は足の親指が体の外側に向いて変形しています。母趾(足の親指)が外反する(外に向けて曲がる)ので、外反母趾と呼びます。女性に特に多く、女性の3人に1人が外反母趾になるとも言われるほど身近な病気でもあります。変形がひどいと痛みで歩けなかったり、体の他の場所にまで様々な影響を及ぼすこともあり、決して軽視できない病気です。

【外反母趾の原因】

外反母趾の原因は、主に以下の4つの原因が挙げられます。

◆運動不足

日頃から運動不足が続くと当然のことながら筋肉は衰えていきます。足の指の筋肉が衰えることによって、横中足靭帯という足先の横アーチを支えている靭帯を支える力が不十分となり、親指が徐々に変形してしまいます。

◆歩き方

運動不足に付随して歩き方が悪いことも外反母趾に繋がります。外反母趾を起こしている方の歩き方に特徴として、足の指を使わない「ペタペタ歩き」が見られます。特に現代人は昔と比べて地面が硬く平坦な場所が多い環境で過ごしている為、足の指で地面をとらえなくても十分に歩くことができてしまいます。これが足の指の筋力低下に繋がります。

◆靴・ストッキング

外反母趾が女性に多い原因として最も影響しているのが、靴やストッキングによるものです。女性の場合、つま先が細く尖った形の靴が多く、かかとの高いハイヒールによってさらに足先に負担がかかります。先が尖った靴はそれだけでも足先が窮屈で、指先を締め付ける負担も大きいです。また、同時にストッキングやタイツを履くことで締め付ける力が強くなり、足指の変形が進んでしまいます。

◆体質・遺伝

外反母趾は体質や遺伝も大きく関わっています。男性よりも女性の方が関節が柔らかく筋肉も弱いという体質的にも、外反母趾が女性に多い要因となっています。また足の形は以下の3つに分けられ、日本人は親指が長いタイプのエジプト型が多く、遺伝的にも外反母趾を起こしやすいタイプでもあります。
「エジプト型」・・・親指が最も長いタイプの為、親指への負担が大きく外反母趾になりやすい足の形です。日本人のおよそ7〜8割がこのタイプです。
「ギリシャ型」・・・人差し指が最も長いタイプで、指先が曲がったままのハンマートゥになりやすい足の形です。日本人の1〜2割がこのタイプです。
「スクエア型」・・・親指と人差し指がほぼ同じ長さのタイプで、指の間に魚の目・タコなどが出来やすい足の形です。このタイプは日本人には比較的珍しく1割に満たない程度です。


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【外反母趾の症状】

外反母趾の症状は、変形の程度に比例して様々な症状を呈しますが、個人差があります。まず「痛み」ですが、足指に痛みが有る場合、足の裏に痛みが出る場合、足首に痛みが出る場合、膝や股関節など他の部位に影響して関連痛を起こす場合と人によって様々です。また、どこかに痛みが出るということは外反母趾が進行しているという裏付けでもあります。基本的に外反母趾で足が変形していても、痛みを感じずに気付かないという人が多いです。
しかし、厄介なのは知らないうちにどんどん足の変形が進むと、かなり程度のひどい状態まで進行してしまいます。歩くこともままならないほどに変形したり、場合によっては糖尿病、心臓病、骨粗しょう症などの原因にもなってしまいます。症状が無くても、足指の変形に気付いたら早い段階で治療していくことが望まれます。

【外反母趾の治療】

外反母趾の治療としては、主に以下のような3つの治療法が挙げられます。

◆サポーター療法

外反母趾のサポーター療法は、指の変形を矯正するサポーターやバンド、テーピングなどを使用して固定します。症状を留めるだけでなく、軽度の変形で早期に治療を始めればサポーター療法だけで次第に回復することも少なくありません。

◆運動療法

運動不足による筋力低下は外反母趾の原因の一つです。筋力トレーニングやストレッチなど運動を行うことで筋力を強化し、症状を改善していくのが運動療法です。足の指で地面をとらえる歩き方を練習したり、足の指で物を掴む練習なども効果的です。

◆手術治療

上記のような保存的治療でも効果が現れず進行してしまう場合や、変形が著しく日常生活に支障を来たすような場合には手術が検討されます。主な手術法としては、McBride法に代表される軟部組織矯正術、Mann法やMitchell法に代表される中足骨骨切り術、Keller法などの基節骨骨切り術、関節破壊を認める症例には関節固定術や関節形成術などがあります。近年では、骨切りを行いながらも局所麻酔で行える日帰り手術(DLMO手術)が、軽度から中等度の外反母趾の手術法として用いられるようになりました。実際には個人個人の症状などを加味して手術法が選択されます。


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