
ここでは足の痛みの原因となる病気、関節リウマチについて詳しく説明していきます。
女性の方は中高年以降になると、関節リウマチが心配になる方も多いでしょう。最近関節が動かしづらい、朝起きるとこわばっている、もしかしたらその足の痛み、関節リウマチの症状として現れているかもしれません。
足の痛みの原因となる関節リウマチとはどんな病気なのでしょうか?
sponsored link
【関節リウマチとは】
関節リウマチとは自己免疫疾患の一つで、何らかの原因によって免疫システムに異常を来たし、自分で自分の体を攻撃して関節に炎症を引き起こし、関節が腫れて痛む病気です。中高年以降の女性に多く見られますが、女性特有の病気というわけではなく男性でも発症する人は少なくありません。【関節リウマチの原因】
リウマチ疾患の原因については諸説あり、今の所まだ完全に解明されていないため明確な原因は不明です。ただ、免疫機能に異常をきたすことで発症することは分かっているので、遺伝子の異常や病原菌感染による影響などが考えられています。【関節リウマチの症状】
関節リウマチの症状は経過によって様々です。◆初期症状
・食欲不振・体のだるさ
・微熱
・関節がつっかかる感じで少し動かしづらい
・朝起きて関節がこわばる感じがする
初期にはこのような症状が現れます。
◆中期症状
・関節が腫れて動かしづらい・腫れている関節が痛い
・これらに左右対称性がある
進行するとこのような症状が現れ始めます。特に膝や指の関節に現れやすいのも特徴です。
◆末期症状
・関節が曲げれない・関節が変形している
・関節の痛みが激しくなる
・皮下結節(皮膚の下に硬いしこりが出来る)
・体が常にだるく疲れやすい
・貧血を起こしやすい
かなり進行した場合はこのような症状が現れます。関節の変形が進むと、運動機能に著しく障害を及ぼす恐れがあります。
sponsored link
【関節リウマチの治療】
関節リウマチの治療法としては、薬物療法と理学療法、外科手術の3つが挙げられます。◆薬物療法
関節リウマチに用いられる薬は様々です。複数の種類の薬を並行して使用することになります。@抗炎症剤・・・炎症を抑えて痛みを和らげる薬です。非ステロイド系抗炎症剤(NSAID)やステロイド系抗炎症剤を症状の程度や用途によって使い分けます。ある程度経過した関節リウマチによる関節の炎症は強いので、抗炎症剤は初期から必要となります。
A抗リウマチ剤・・・免疫の異常に働くリウマチ用の薬です。免疫調整剤や免疫抑制剤などを用います。効果が出るまでに2〜3ヶ月ほどかかるので、出来るだけ早期に投薬を開始することが必要です。
B生物学的製剤・・・生物によって作られるタンパク質などを利用した作られた薬です。関節リウマチになると、関節破壊を引き起こす免疫に関わる物質であるサイトカインが異常に分泌され、生物学的製剤にはこのサイトカインの働きを抑える効果があります。
◆理学療法
いわゆるリハビリテーションです。理学療法にはさらに運動療法や温熱療法、作業療法や装具療法などがあります。@運動療法・・・運動や体操を行うことで関節や筋肉の機能低下を防ぎます。
A温熱療法・・・ホットパックやアイスパック、赤外線や超音波、電気刺激やマッサージなどで血行を改善し、痛みを和らげます。
B作業療法・・・運動と似ていますが、手芸や工作などのより細かい作業を行うことで関節の機能低下を防ぎます。
C装具療法・・・固定装具を装着して、関節の変形を防ぎながら矯正します。
◆外科手術
関節の変形が著しく機能が失われたものに対しては、外科手術を行う必要があります。@滑膜切除術・・・炎症の起きている滑膜を切除して、痛みや変形を防ぐ方法です。最近では薬の実績が上がっている為、あまり適応されなくなってきました。
A人工関節置換術・・・破壊された関節を切除し、部分的に人工関節と置き換える方法です。関節の機能が失われ日常生活に支障がある場合に適応されます。
B関節固定術・・・破壊された関節を固定してしまうことで安定させ、同時に痛みを消してしまう方法です。指先など多少動かなくても問題ない関節に対して適応されます。
sponsored link
このページを見た方は次のページもよくご覧になっています。
⇒ 下肢の痛みの原因と病気一覧
⇒ 膝の痛みの原因と病気一覧
⇒ 足首の痛みの原因と病気一覧
⇒ 足の甲・つま先の痛みの原因と病気一覧
⇒ 痛風