
ここでは足の痛みの中でもかかとの痛みの原因となる病気、踵骨骨端症(シーバー病)について詳しく説明していきます。
子供の成長痛として、オスグッド・シュラッター病と並んで代表的な病気に踵骨骨端症(シーバー病)が挙げられます。成長期の子供でスポーツを盛んに行う人に多く見られ、かかとの痛みを訴えます。
かかとの痛みの原因となる踵骨骨端症(シーバー病)について、詳しく説明していきましょう。
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【踵骨骨端症(シーバー病)とは】
踵骨骨端症とは、踵骨(かかとの骨)の先端部分に衝撃や圧力がかかることで、微小な骨折や骨膜に炎症を起こす病気です。10歳前後の成長期の子供で、サッカーやバスケットボールなど激しい運動を行うスポーツが盛んな人によく見られます。アメリカの足病外科医のジェームズ・ ウォーレン・シーバーが報告したことから、シーバー病あるいはセーバー病とも呼ばれます。【踵骨骨端症(シーバー病)の原因】
踵骨骨端症(シーバー病)の原因は、踵骨の先端がダッシュやジャンプの着地などで衝撃を受け、アキレス腱や足底筋膜に強い力で引っ張られることです。大人の踵骨は1つの大きな骨として形成されていますが、まだ成長途中の子供のかかとは軟骨成分が多い上に踵骨が一つにまとまっておらず、先端に骨端核という分裂した骨があります。この為アキレス腱や足底筋膜の牽引力に影響を受けやすく、微小な骨折や骨膜に炎症を起こしやすくなってしまいます。【踵骨骨端症(シーバー病)の症状】
踵骨骨端症(シーバー病)の症状は、かかと部分の痛みです。初期ではジャンプの着地の際などかかとに負荷がかかる動作時に痛みが走りますが、進行するにつれ安静時にもズキズキと痛みが生じます。スパイクなど特定の靴を履くことで痛みが強まったり、足に力を入れるとかかとが痛むこともあります。sponsored link
【踵骨骨端症(シーバー病)の治療】
踵骨骨端症(シーバー病)の治療は、自然治癒に任せながらの保存的治療が基本となります。運動はしばらく休止し、スパイクなど特定の靴は履かないようにします。痛みや炎症に対してはアイシングや消炎鎮痛剤を使用して対処します。痛みや炎症は2,3日で和らぎますので、比較的早い段階で運動は再開できるようになります。その際はかかとの衝撃を吸収するヒールパッドを使用するのも効果的です。ただし症状が治まったからと言ってすぐに激しい運動を開始しては、また再発しますので復帰してもしばらくは様子を見ながら激しい運動を控えるようにする必要があります。また、微小な骨折が見られる場合は治るのにさらに時間がかかります。
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