下肢静脈瘤
ここでは足の痛みの原因となる病気、下肢静脈瘤について詳しく説明していきます。

足の痛みの中でも、足が重く感じたりだるい感じがする、むくみやかゆみで困っているという方も多いです。仕事で一日中立ちっ放し、デスクワークで長時間座りっぱなしなど、仕事の疲労は足腰にくるものです。中でも特に立ち仕事の女性に注意してもらいたいのが、下肢静脈瘤という病気です。
足の痛みの原因となる下肢静脈瘤とはどんな病気なのでしょうか?


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【下肢静脈瘤とは】

下肢静脈瘤とは足から心臓へ戻る静脈に障害が起こり、血液の逆流を防ぐための静脈弁が機能しなくなって血液の逆流が起こる病気です。血液の逆流と聞くと命に関わりそうな怖い病気を想像しますが、下肢静脈瘤自体は良性の病気で足を切断したり直接命に関わるというほど深刻な病気ではありません。ただし、症状が悪化するほどに足の痛みなどの症状が強く現れ、稀に皮膚を破って潰瘍ができたりするなど、日常生活に支障を来たす恐れもあるので決して放置できる病気ではないので注意が必要です。

【下肢静脈瘤の原因】

下肢静脈瘤の原因は、長時間の立ち仕事や加齢に伴う血管の老化、遺伝や妊娠・出産などが挙げられます。特に立ち仕事の中でも、美容師や調理師など同じ場所で立つ時間が長い内容の仕事をされている方に多く見られ、中でも男性より女性の方が多い傾向にあります。中年以降の女性で長時間の立ち仕事をされている方は注意が必要です。

【下肢静脈瘤の症状】

下肢静脈瘤の症状は、足の重くてだるい感じ、足の痛み、足のむくみやかゆみ、急なこむら返り、すね辺りの血管がボコボコと膨らむ、血管が浮き出て見える、皮膚の色が茶色っぽく変色するなどが挙げられます。

【下肢静脈瘤の種類】

下肢静脈瘤はその病態によって4つに分類されます。

◆伏在静脈瘤

表面にある静脈の中でも最も太い伏在静脈に静脈瘤が起こるタイプです。さらに大伏在静脈瘤と小伏在静脈瘤の2つに分けられます。
@大伏在静脈瘤・・・もっとも多く見られるタイプで、足の付け根や太ももの内側、膝の内側にコブのように大きくボコボコと拡張した静脈瘤が目立ちます。
A小伏在静脈瘤・・・比較的稀に見られるタイプで、ふくらはぎに静脈瘤が見られます。

◆側枝静脈瘤

太い伏在静脈から枝分かれした先端の部分で静脈瘤が起こるタイプです。膝から下の部分に多く見られます。伏在静脈瘤よりもコブの大きさは小さくなります。

◆網目状静脈瘤

直径2〜3oの細い血管に静脈瘤が起こるタイプです。皮膚の上から青紫色の血管の色が網目状に浮き出て見えるのが特徴的です。膝の裏に多く見られます。

◆クモの巣状静脈瘤

直径1o以下の非常に細い血管に静脈瘤が起こるタイプです。コブのようなボコボコは見られず、皮膚の上から赤紫色の血管がクモの巣のような広がりを見せるのが特徴的です。


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【下肢静脈瘤の治療】

治療法としては、様々な方法があります。

◆弾性ストッキング

伸縮性の強い医療用の弾性ストッキングを着用し、足に適度な圧力を加えることで血液溜まりが出来るのを防ぐ方法です。また深部静脈への血流が促進され、足の血行を改善してくれます。基本的に治療というより、予防や進行防止の目的で使用します。

◆硬化療法

静脈内に血管を固める硬化剤を注射し、血管を固めて静脈瘤を潰してしまう方法です。傷跡もほとんど残らず体への負担も軽い治療法で、網目状静脈瘤やクモの巣状静脈瘤などの治療に行われます。

◆ストリッピング手術

静脈内にワイヤーを通して静脈瘤の出来た血管ごと引き抜いてしまう方法です。下半身麻酔又は全身麻酔で行われるため、ほとんどの場合で入院が必要となります。切開部分に傷跡も残りやすく術後の痛みもあるのが難点ですが、再発率は低く安定した治療実績が利点です。主に伏在静脈瘤の太い血管に対しての治療に行われます。

◆高位結紮(けっさつ)術

静脈瘤の出来ている血管と深部静脈の合流する部分を糸で縛って血流を止めてしまう方法です。局所麻酔のみで傷も少なくて済みますが、この方法だけだと再発率も高いため硬化療法と併用して行われることが多いです。

◆レーザー治療

皮膚表面もしくは血管内からレーザーを照射して血管を収縮させる方法です。太い血管では血管内から、細い血管では皮膚の上からとなります。基本的に体に傷もつかず、体への負担が少なく再発も少ない上に日帰りで行える手術です。ただし保険が効くものと効かないものとがあります。


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