
ここでは足の痛みの中でも膝の痛みの原因となる病気、膝蓋腱炎(ジャンパーズニー)について詳しく説明していきます。
スポーツ選手にとって怪我は悩みの種です。怪我をすれば出場機会も危うく、下手をすると選手生命を失われてしまうこともあります。怪我とどう向き合ってどう付き合っていくかというのも、スポーツ選手にとって大事な項目です。
数あるスポーツ障害の中でも、膝を痛める代表的な疾患に膝蓋腱炎が挙げられます。
膝の痛みの原因となる膝蓋腱炎(ジャンパーズニー)とはどんな病気なのでしょうか?
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【膝蓋腱炎(ジャンパーズニー)とは】
膝蓋腱炎とは、主に膝に対する度重なる負担によって起こる障害で、膝蓋骨(膝のお皿の骨)を支える膝蓋腱(膝蓋靭帯)を損傷し炎症を起こした状態の事です。ジャンプの離着時やボールを蹴るキック動作時など、膝に負担がかかるスポーツの場でよく見られます。バレーボールやバスケットボール、サッカーなどのジャンプを多用する競技に多いことから、別名「ジャンパーズニー、ジャンパー膝」などとも呼ばれます。【膝蓋腱炎の原因】
膝蓋腱炎の原因は、膝の酷使です。膝の使い過ぎで負担が蓄積し、膝蓋腱に炎症が起こって痛みが生じるのが原因となります。ジャンプの動きが多いスポーツに多いですが、ダッシュやランニングの練習が多い競技でも起こります。背が急に伸びたりと、骨の成長に筋肉の成長が追い付いていかない成長期の男子に発症しやすいのも特徴です。他にも交通事故などの外傷の影響によるものや、関節リウマチや糖尿病などの他の病気が起因しているものも原因として挙げられます。【膝蓋腱炎の症状】
膝蓋腱炎の症状としては、膝の皿周辺(特に下側)に痛みや腫れが見られます。初期では膝に違和感を感じる程度ですが、進行するにつれ炎症が広がり動作時の痛みが強くなっていきます。重症例では通常の歩行が満足に出来ないほど痛みが強くなり、膝蓋腱の断裂を起こしたり、剥離骨折を起こしたりする場合もあります。sponsored link
【膝蓋腱炎の治療】
膝蓋腱炎の治療法としては、症状の程度に応じて治療を行っていくのが基本です。軽度であれば、膝周りのアイシングで炎症を鎮め、しばらく膝へ負担がかからないよう安静にしておくことになります。痛みに対しては湿布や軟膏などの消炎鎮痛剤を使用して痛みを軽減します。症状がある程度治まってきたら、膝の曲げ伸ばしなどストレッチや軽い運動を行いながら機能回復を目指します。炎症が治まっている場合は、入浴などで患部をよく温めることも早期回復に繋がります。
症状が強く現れている中程度以上の症状では、膝サポーターなどの装具療法を行い、患部を固定して膝への負担を減らし、運動は必ず控えるようにする必要があります。痛みが強い場合は痛み止めの注射や内服を施します。
ただし、膝蓋腱が断裂していたり剥離骨折がある場合は手術が必要になってきます。
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