坐骨神経痛
ここでは足の痛みの原因となる病気、坐骨神経痛について詳しく説明していきます。

腰からお尻、太ももやふくらはぎなどにしびれや痛みを感じている方は多いです。これがいわゆる坐骨神経痛なのですが、坐骨神経痛という言葉はよく耳にするけど、あまり詳しくは知らないという方も多いのではないでしょうか?
足の痛みに関係する坐骨神経痛について、詳しく説明していきましょう。


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【坐骨神経痛とは】

そもそも坐骨神経痛とは病気の名前ではなく、症状の名前です。腰からお尻、下肢にかけて通る坐骨神経という神経に関係する部位にしびれや痛みなどが起こっているものを坐骨神経痛と呼びます。よく坐骨神経痛を病名と勘違いされている方も多いですが、坐骨神経痛とは症状名です。

【坐骨神経痛の原因】

坐骨神経痛を起こす原因となる病気は様々です。若年層では腰椎椎間板ヘルニアによるもの、中高年以降では脊柱管狭窄症によるものが多く見られます。他にも変形性腰椎症や変形性股関節症、腰椎分離症や腰椎すべり症、梨状筋症候群や仙腸関節障害、事故などの外傷によるものなどが挙げられます。

【坐骨神経痛の症状】

坐骨神経痛の症状と言っても坐骨神経痛そのものが症状なので、少しおかしな話ではありますが、坐骨神経痛の場合以下のような症状を呈します。
・腰の痛みやしびれ
・臀部痛(お尻の痛み)やしびれ
・太ももの裏側や外側にかけての痛みやしびれ
・膝から下、足先にかけての痛みやしびれ
・足が痛くて歩きにくい
・長時間の歩行が困難
このような症状が挙げられます。また、しびれはピリピリやジーンといった感じ方、痛みは刺すような鋭い痛み方をすることが多いです。坐骨神経に対する圧迫などの刺激によってこれらの症状が現れますが、足の一部分にのみ症状が現れることもあれば、足全体に症状が現れる場合もあり個人差があります。


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【坐骨神経痛の治療】

坐骨神経痛の治療としては、神経痛に対する対症療法と並行して、坐骨神経を刺激している原因に対する治療を行っていくことが重要です。治療法としては以下のような方法があります。

◆薬物療法

薬を使用して痛みや炎症などを抑える治療法です。
@消炎鎮痛剤・・・内服薬と外用薬があり、主に非ステロイド系(NSIAD)消炎鎮痛剤、ステロイド系消炎鎮痛剤やオピオイド系鎮痛剤などが用いられます。
A末梢循環改善薬・・・血管を拡張させ血流を改善する薬で、プロスタグランジンという薬が最もよく使われます。血液循環を改善することで痛みを和らげる作用があります。
B筋緊張弛緩剤・・・筋肉のこわばりを解いて筋肉の緊張を弛緩する薬です。痛みによって筋肉は慢性的に緊張してしまい、その筋肉の緊張によってもさらに痛みを発生させるという痛みの悪循環を防ぎます。
Cビタミン製剤・・・ビタミンB12は細胞の代謝に働き、刺激によって傷付いた末梢神経を修復する効果があります。神経組織が回復し、刺激による痛みを抑える効果を期待できます。

◆神経ブロック

痛みが強い場合や薬があまり効かない場合に神経ブロックを行うことがあります。刺激されている神経に直接麻酔注射を施す方法です。
@硬膜外ブロック・・・硬膜外ブロックとは脊柱管内の脊髄を覆う硬膜の外側、硬膜外腔という場所にブロック注射を行う方法です。腰部分に打つ腰部硬膜外ブロックと、お尻部分に打つ仙骨硬膜外ブロックがあります。
A神経根ブロック・・・腰部の左右に分かれる神経根に対して直接ブロック注射を行う方法です。前もってMRIを行うことで患部を特定しておきます。
Bトリガーポイント注射・・・押して痛むポイントの筋肉に対して直接、麻酔薬や鎮痛剤を注射を行う方法です。簡単に言えば局所麻酔のようなものです。

◆理学療法

理学療法とはいわゆるリハビリテーションのことで、運動や体操、温熱療法、電気刺激療法などがあります。
@運動や体操・・・腰回りや足など下半身の筋肉を鍛えることに加え、ストレッチや体操によって運動機能の維持を目的とした治療法です。
A温熱療法・・・ホットパックや赤外線、マイクロウェーブ(超短波)などをあてて、患部を温める方法です。血流を促進して痛みを分散させる目的があります。マッサージによる刺激も同様です。ただし、痛みが強く炎症がある状態では行いません。
B電気刺激療法・・・低周波や超音波などを発する器具によって、電気による刺激を与える方法です。筋肉の緊張がほぐれて血行が良くなります。

◆装具療法

装具療法とはコルセットやベルト、サポーターなどの装具を用いて患部周辺を固定することで活動域を制限し、不安定な状態を補助して症状を緩和することを目的とした治療法です。

◆外科手術

外科手術による治療法です。坐骨神経を刺激している主な原因を手術で取り除きます。最初から手術が選択されることはほとんどなく、他の治療法でも一定の効果が得られない場合や、日常生活に支障を来たす重度の腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などに対して行われます。内視鏡を使用する手術やレーザー治療などがよく行われています。


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